【結婚式の写真】ウェディングフォトの役割とは
こんにちは。
ウェディングを中心に活動しているフォトグラファーの高野です。
今は千葉県の南流山駅近くにある事務所兼プチスタジオでも撮影をしており、スタジオ撮影としても対応しております。
シンプルだからこそ残せる雰囲気や表情があるので、ぜひそうした写真も検討してみてください!
ウェディング以外にも、家族写真や企業写真、フード写真など多岐に渡り対応しておりますので、何か気になればお気軽にご連絡ください。
LINE@でのお問い合わせも大歓迎です。
今回は、結婚式での写真の役割や価値はどういったものがあるんだろうと考えてみました!
こんな方にお勧め
- 結婚式の写真にこだわりがない
- 誰が撮っても同じと思ってる方
- 結婚式の写真はカッコ良ければ良いと思っている方
- ドラマチックな写真だけで良いと思ってる方
そもそも写真の役割って?
まずウェディングに限らず、写真の役割ってなんだっけ?というところから考えはじめました。
カメラマンという職業柄、誰よりもカメラと写真と関わっておりますが、カメラマンではなくてもスマートフォンでの写真撮影を多くの人が楽しんでいます。
何気なしに撮っている写真の役割についてあまり考えたことがなかったので、まずはそこから考えはじめました。
記録すること
まず写真の大きな役割の一つが「記録」だと思います。
そのときの様子をカメラを通して一瞬だけ切り取り、残す。
この記録という役割がおもにカメラを使って写真を残す理由になっていますよね。
時間は過ぎ去っていきますが、カメラで捉えたその瞬間だけは真空パックをしたかのように、写真にそのまま残ります。記録することで自分自身は忘れてしまったり周りが忘れてしまった場合でも、その写真を見ることで当時の様子を思い返すことが出来ます。
「あの場所にあんなものがあった」「あの人がこんな服来てた」「あのとき、こんな表情してた」そういったものが自分が覚えていなくても残してくれる存在が写真というものになります。
アートとして
もう一つがアートとしての役割をもっていると考えています。
海外では一枚の写真が何千万円という価値がついたりします。絵画のようにオークションをしていたり、アートとして写真が扱われています。
日本ではまだアートという分野に関しては、世界的に少し遅れているという実情があり、近隣の台湾や韓国ではアートフェアに写真が多く出版されています。
ですので、写真をアートとして捉えるということが馴染みがないので違和感を持つ方もいるかもしれませんが、アートとしての役割もあるんだーと知ってもらえたらと思います。
結婚式になったから役割が変わる?
写真の大きな役割としては、上に書いたように「記録」「アート」の2つの役割です。それが結婚式という場では変化するのかというと、しません。
ただ、この2つを同時に表現している写真、表現すべき写真が結婚式には求められているのではないかと考えています。
結婚式での記録写真
結婚式はその1日に向けて、新郎新婦の2人が長い時間を使い、安くない金額を使い、たくさん準備をしてきた積み重ねの上にある何よりも大切な1日です。
しかもその1日は、新郎新婦の2人が考えている、想像している何倍も早く終わってしまいます。いつもは朝起きてから寝るまでの時間は短いと感じることはあまりないと思いますが、結婚式当日の1日は朝メイクルームに行って、ドレスやタキシードに着替えて、またメイクルームに戻ってきて私服に着替えるそのときまで、2人のスケジュールは分刻みで細かく動いていきます。
準備をしたら、親族紹介・リハーサルがあって、その後すぐに挙式、挙式後は披露宴に。
披露宴中も主賓の方からのお話から始まり、ケーキカット・ファーストバイト、中座でお着替え。
再入場してから各卓写真、高砂席に戻ってからは余興や歓談などがあり、親族への手紙・ギフト贈呈、お見送りと自分たちが主役ゆえにやること、気を抜けない時間が続きます。
これ以外にも、他に演出が入っていたりすると歓談の時間もあまりとれずに、常に何かしらしている状況になりますのであっという間に感じてしまいます。
そうした中、自分たちがたくさんの時間をかけて準備したものや、装飾。こだわった料理やケーキ、ゲストの方々の表情や雰囲気、自分たちのドレス姿やタキシード姿など当日のことを全部覚えておくことは難しいです。
結婚式の記録写真はそうした出来事や視界に写るものを思い出せるように、またその時の気持ちが思い返せるようにする写真です。
この記録という役割をはたせていないと、2人にとっては結婚式の記録が残らずに思い出だけで当日の1日を振り返ることになってしまいます。
結婚式でのアート写真
記録写真という役割と同時に、結婚式ではアートの側面も要求されていると思います。
記録写真という役割という部分だけで良いのであれば、フラッシュをたいて、きちんと全部写して、広角レンズで全部写るように撮っておけば「記録」という面に関してはクリアになりますが、そういった写真をみても心揺さぶられないというか、グッとくるものはないと思います。
それこそ撮るだけで良いなら、ゲストの方々がもっているiPhoneで撮っている写真で良いわけです。
そこにアート的な要素でカメラマン自身のクリエイティブ性だったり視点というものが加わることで、見直したときにより感情をグッと揺さぶられるような写真だったり、より鮮明に当時のことを思い出せるようになったりする写真を残すことができます。
また、その結婚式という自分たちの人生にとって特別な1日のために、ダイエットや美容など自分磨きも頑張ってきている方にフォーカスをあてて、その日1日は完全に主役として誰よりも綺麗で格好良い自分たちを残すという部分は記録写真ではなく、アートの側面をもった写真だと思います。
タレントさんのように雑誌にのっている様な雰囲気だったり、映画のワンシーンのような雰囲気の写真は、普段なかなか撮る機会もないですし、撮ろうと思うことも少ないと思います。
あなたがたくさん自分磨きをして、自分に自信が満ち溢れているその1日をクリエイティブな発想や視点を使うことで、それこそ映画のワンシーンにいるような写真を残すことが出来ます。
一番自分たちが自信をもっていて綺麗、格好良いときにそうした写真を残すことは、今後見返したときの糧になっていきます。
両方の役割
結婚式に関しては上に書いた「記録」「アート」どちらの役割も同時に必要とされている写真です。
記録だけでは思い出せない感情や雰囲気をアートで、アートだけでは残せない起きた事実や様子を記録で残すということが結婚式の写真に関して求められているものだと思います。
全てがアーティスティックに残すと、記録の役割が薄れ、どちらかというとカメラマンの個性だけが載っている写真になると思います。
カメラマンが表現したい世界観や情景を残すと新郎新婦の2人にとっては全く思い入れのない写真になってしまい、特にその写真について見たいと思えなくなってしまいます。
全てを記録的に残すと、見ていても感情が動きづらいので、どこかつまらなく思ってしまったり単調な写真で見返したいと思うことが少なくなります。
記録的すぎる写真がどういうものかというと、新聞や週刊誌に載っているような写真です。ああいった写真は構図などがどうこうという写真ではなく、何が起きたかわかれば良い説明的な写真です。
そうした写真を見て、感情が動くことはありますか? 何が起きているのか説明的な要素は必要ですが、その比率が高すぎると見ていてつまらなかったり、何も思わない写真になってしまいます。
記録とアート、その両方を良いバランスで保って残すことが結婚式には必要です。
これが前撮りなど結婚式当日以外の撮影の話であれば、また少し話は変わってきて、全てアーティスティックに撮っても良いし、記録的な写真だけになっても良いと思います。
理由としては、前撮りなどは何回もポージングを直すことが出来たり、やり直しがきくからです。またアーティスティックな写真をここで撮った後は、記録的な写真をここで撮るという形で両方それぞれ残すことも出来ます。
ただ、結婚式当日の撮影は、カメラマンの都合で進行を止めるということは絶対出来ませんし、してはいけません。
その当日の動きの中で記録的な写真の中にアート要素を入れ込んだり、アーティスティックな写真の中に記録的な要素を入れ込んだりしながら撮影をしていきます。
具体的な結婚式の写真の役割
結婚式の写真の役割について考えたことはありますか?
自分は仕事柄、ほぼ毎日考えていますが価値観が人それぞれ違う以上、明確にこういう価値が存在する!と言えないものだと思います。
考えていく中で自分が思う結婚式の写真の役割はどういったものなのかという考えをこちらにまとめていきます。
コミュニケーションツールとして
一つ目はコミュニケーションツールです。
写真は撮ったあと自分たちの手元にデータであれ、アルバムであれ残ることになります。それをコミュニケーションツールとして使うことで価値がわかってくると思います。
子供が出来たとき
お子さんが出来て少し大きくなってからお二人の結婚式の写真を一緒に見ることを想像してみてください。
お父さんとお母さんはこんな感じだったんだよ、この時はこういうことで大変だったんだよ、などその時の思い出をお子さんと語るだけでも、コミュニケーションの幅が広がると思いませんか?
お父さん、お母さんそういったお父さんやお母さんの写真がアルバムや額に入れてあって勝手に見れる環境があれば、お子さんのほうから興味をもって大きくなっても見れますし、その写真を見たことによって憧れなども出てきます。
そうしたお子さんが結婚式や結婚に興味をもって、お父さんとお母さんに結婚式のことをたくさん聞いてくることもあります。聞かれたときに2人がその時を思い出して、お子さんに伝えていくと結婚式当日の光景が蘇りますし、話したいこともたくさん出てきます。
そうした会話からコミュニケーションが生まれていきますので、コミュニケーションツールとして価値があると思います。
喧嘩した時
喧嘩して、お互いの顔も見たくない!という時もあるかもしれません。怒っているときは何を見ても何をしていてもイライラしてしまい、なかなか仲直りをすることは難しいです。
結婚して2人が同じ方向を向いて準備した結婚式の写真が目に入ると、少しだけ素直になれます。
結婚式の準備や当日の様子を少し思い出すだけで、あんなことあったなー、あのとき大変だったなー、とその時の情景が浮かんでくるはずです。
初心を思い出すことで、今起きている喧嘩も収束したいと思い少し冷静になれませんか?
どんなにムカついても、一生一緒にいたいと思えた大切なパートナーです。少しだけ冷静になるきっかけを写真が持ってます。
モチベーションアップに
結婚式の写真はモチベーションをアップさせることも出来ると思います。
結婚式という晴れ舞台に向かって、ダイエットや美容もたくさんたくさん努力しましたよね。結婚式に向けてのモチベーションで面倒だと思うことでも積極的に自分磨きをしていたと思います。
その一番頑張った姿が残っているのが、結婚式の写真です。
友人は全く知識も何もないのに、サックスの音楽教室に通い必死で練習して披露していました。そのときの写真を見ると、新しいことや知らないことに挑戦するときに「あのとき出来たから」という自信で自分を動かすと言っていました。
日常の写真ではなく、一番頑張ったときの写真を見るからこそ、自信が持てたりモチベーションアップにつながっていきます。
昔の自分はあれだけ努力できたのだから、今回もできる。
結婚式の写真はそういった自分を鼓舞する役割もあります。
将来に伝えていく
結婚式の流行りは時代によって変わっていきます。
自分たちが結婚式をあげたときに流行っていた演出や色は何か、自分たちはどんな会場でどんなドレスを着てどういう結婚式を挙げたのか。それは写真に残しておかないと伝えていくことができません。
いくら口で伝えても言葉だけでは伝えきれないことが出てきます。写真に残してお子さんたちに伝えていくことで、今の時代を知ってもらうことにもできますし、将来どんな風に結婚式が変わってきたのか比べることもできます。
今挙げている結婚式はずっと残っていくということはありえません。
そのときの時代にあわせて、会場も変わってきて、ドレスなどの衣装のデザインも変わってきて、小物や演出も変わってきます。
またコロナによる新生活様式というものがどこまで定着するかによっても大きく変わってきます。
どんな時代にどんな流行りがあって、どういう結婚式だったのか。それを伝えていくという大きな役割が結婚式の写真にはあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
結婚式の写真には色々な役割があります。
まだ他にも人の数だけ役割があると思います。今回まとめさせて頂いたものはごく一部です。
結婚式の写真は「今が良ければ良い」という感情だけで誰に撮ってもらうのかなど決めると少しもったいないです。
自分たちらしさを表現できるアート性と後世に残す記録性がとても大切になってきます。
その写真があるだけで自分にとってプラスになったり、きっかけになったりします。
結婚式の写真について自分たちにとってはどういう役割があって、どういう価値があるのか考えてみるとどういう写真が欲しいのか見えてきます。
是非一度考えてみてください。
LINE@でのお問い合わせも大歓迎ですのでお気軽にご相談ください。