結婚式の本質について考えてみた
こんにちは。
ウェディングを中心に活動しているフォトグラファーの高野です。
今は千葉県の南流山駅近くにある事務所兼プチスタジオでも撮影をしており、スタジオ撮影としても対応しております。
シンプルだからこそ残せる雰囲気や表情があるので、ぜひそうした写真も検討してみてください!
ウェディング以外にも、家族写真や企業写真、フード写真など多岐に渡り対応しておりますので、何か気になればお気軽にご連絡ください。
LINE@でのお問い合わせも大歓迎です。
今コロナの影響で満足に結婚式を挙げられる状況がなかなか整わない中で、何なら出来るのかすごく悩んでいる方も多いと思います。
色々な演出が制限されて、なんで自分たちだけ。そう考えてしまっても不思議ではないです。
コロナの影響で延期やキャンセルという決断をした方も含めて、全ての新郎新婦の方々に考えて欲しいことがあります。
それは結婚式の本質についてです。
是非一度考えて欲しいです。考えてみた結果、自分の求めているものが今考えていた結婚式と違ったと思うかもしれません。
結婚式を行う前に一度、考えてみてください。
こんな方にお勧め
- 結婚式挙げるか悩んでいる
- 結婚式についてどうしていいかわからない
- 自分たちの結婚式の中身を決められない
- どういうスタイルの結婚式が良いかわからない
ウェディングカメラマンだからこそ考える
日頃、フリーランスのウェディングカメラマンとして色々な会場で、たくさんの新郎新婦の方を撮影しているからこそ考えています。
結婚式の会場が変わっても、演出が変わっても、衣装が変わっても、2人の気持ちや来られているゲストの方々の気持ちは変わらないということを感じています。
またウェディングに関わる人たちは、この本質というところを常に考えていないとダメだと思います。
それが明確な正解じゃないとしても、その本質を考えているからこそ、新郎新婦の2人に提案できたり、話せることがあると感じているからです。
今回、このブログを読んで頂いた方の中で、ウェディングの業界にいらっしゃる方は、是非一緒に結婚式の本質について考えていきましょう。
それは間違いなく、これから関わってくる新郎新婦やゲストの方に還元できます。
結婚式の意味は?
まずは結婚式の意味を調べてみたいと思います。
Wikipediaによると、以下の定義になっております。
婚姻を成立させるため、もしくは確認するための儀式
婚姻を成立させるということは、今の日本では婚姻届を役所に出すことで成立します。ですので、おもに結婚式の役目としては婚姻が成立したことを確認するための儀式として考えることがメインになってきます。
今回はその結婚式という儀式の本質について考えていきます。
結婚式の本質とは何か
先ほど書いたように、今は結婚式をしなくても婚姻届を出せば結婚したと言える中で結婚式をすることでの意味はこちらだと考えました。
- 新郎新婦2人が結婚したことを確認する・報告する場
- ご親族、ゲストが2人が結婚したことを確認する・お祝いする場
当たり前じゃん。という意見もあるかもしれませんが、結婚式の準備などをしていく中で、この部分がわからなくなってしまい、演出をどうするのかなど悩んでしまう方もいます。
どういった考えで結婚式の本質はこの2点になったのか、以下に続きます。
誰のためにするのか
結婚式をすることは誰のためにするのかをまずは考えました。
主役である新郎新婦の2人、それぞれのご親族、ゲストの友人や会社の方々。
結婚式に参加する人たちをグループ分けすると、この3組になります。
新郎新婦は自分たちのために、ご親族やゲストの方達のために結婚式をします。ご親族やゲストの方々は新郎新婦2人のために結婚式に参列します。
誰を主軸にするかで少し変わりますが、新郎新婦は自分たちとゲストの方々のために、ゲストの方々は新郎新婦のためにということが結婚式を誰のために行うのかの答えになります。
何のためにするのか
次に何のために結婚式をするのかを考えました。
新郎新婦は婚姻(結婚)したことを確認するため、伝えることのために結婚式を。
ご親族、ゲストの方々は2人が結婚したことを確認するために結婚式に参加する。
ご親族の方々は、それぞれのご親族とのご挨拶などの役割もあると思います。
また結婚式に参列される方々は確認するためだけに、結婚式に参加するわけではなく、何よりも新郎新婦2人をお祝いするという目的のために参加します。
こう考えると、結婚式は「確認する」「伝える」「お祝いする」という大きく3つの役目があることがわかってきます。
本質を知れば結婚式の形が見えてくる
結婚式という儀式が誰のために、何のためにするのかわかってくると、どういう結婚式の形があるのか、自分たちにあっているのか考えていけます。
結婚式の本質の「確認する」「伝える」「お祝いする」ということができれば形式はなんだって良いわけです。
どう伝えたいのか、どう確認していきたいのか、どうお祝いされたいのか(自分だったらどうお祝いしたいのか)を考えていくことで、結婚式の形をどうするのか見えてきます。
結婚式の種類
どう確認して、伝えていくのかという部分を考えると、結婚式の形式はいくつかありますので、紹介させて頂きます。
土地の文化や宗教などの関係でいくつか種類がありますが、結婚式の本質はどれも変わりません。
神前式
日本の神道から影響を受けている形式の結婚式。
一般的に和装にて行い、日本らしい結婚式というとこの神前式を思い浮かべると思います。三三九度や玉串の奉納など、伝統の振る舞いが必要になる式です。
こちらの神前式は神社に鎮座している神、氏神、祖先神に対して婚姻の報告をすることが本質の「伝える」という部分にあたります。
今は神社だけではなく、ホテルや結婚式場にも神殿が作られ、そちらでも神前式を挙げることが可能になっています。
人前式、キリスト教式はご友人などゲストの方も多く同席して、儀式を一緒に受けることがほとんどですが、神前式の多くはご親族の方々のみが参列しています。
家族間の繋がりのための儀式という面も神前式は強く、ご親族の方のみが参列ということに繋がっています。ただ、今はご友人が参列できるような神社なども増えてきているので、ご友人にも神前式からきて欲しいという場合は、一度確認してみると良いと思います。
仏前式
こちらはあまり聞かない結婚式の様式だと思います。
神前式では神様に報告・誓いをしていましたが、こちらはその名前の通り仏様に対して報告・誓いをする結婚式です。
僧侶関係の方が結婚式をされる場合、仏前式を行うことがほとんどです。あまり一般には浸透していないイメージですし件数も多くはないですが、有名人でいうとスティーブ・ジョブズなども仏前式で挙げています。
仏前式にも新郎新婦はドレスではなく、和装で行うことが一般的です。
あまりイメージできないかもしれませんが、形式や格好は神前式とあまり変わりませんのでそちらをイメージして頂けると良いかと思います。
神道と違い、仏教には色々な宗派がありますので、宗派によって式の中で若干の違いが出てきます。
キリスト教式
日本のウェディングでは一般的になっているものがこちらのキリスト教式です。
本来はキリスト教徒の方々が行う結婚式ですが、今の日本ではとくに宗教に関係なく存在している式です。
ですので、日本の場合はキリスト教式風挙式という形が一般的に浸透しています。
結婚式と聞いて真っ先にイメージするのが、この様式になるかと思います。
衣装はウェディングドレス・タキシード。牧師さんがいて、新郎は先に入場して祭壇前で新婦の入場を待ちます。新婦はお母さんにベールダウンしてもらい、お父さんと一緒にバージンロードを歩き、新郎と腕を組みます。
順番の違いは各式場で変わってきますが、聖書の朗読、賛美歌、誓いの言葉、指輪の交換、誓いのキスなどが行われます。
イエス・キリストに婚姻の報告・誓いをすることで祝福を受けるという形です。
新郎新婦がチャペルを退場するときには、フラワーシャワーやライスシャワーなどすることも多いですよね。
人前式
こちらも最近、一般にかなり浸透している式の形です。
婚姻の報告・誓いをご親族や友人の前で行う結婚式の形を総じて人前式といいます。
この式の良いところは、場所に制約がないという点です。神殿や本堂、チャペルがない場所でもゲストの方々がいれば成立するというのは、自由がきいて良いのではないでしょうか。
ホテルや結婚式場で人前式を行うときには、チャペルなどを使うことが多いですが、チャペルでなければいけないということはなく、ガーデンなど人が集まれる場所であればどこでも出来るという特徴があります。
最近では、ガーデンウェディング、レストランウェディング、ファームウェディング、アウトドアウェディングなど色々な場所でもこういった人前式で結婚式を挙げられる方が増えています。
キリスト教式のときには、牧師さんが進行をしていきますが、人前式のときは色々な方が司会として進行していきます。新郎新婦のご友人が司会をされる場合もあれば、担当プランナーさんがやられる場合もあります。
他にもプロデュース会社などに頼んでいる場合は、その担当の方だったりと得に決まりがないので、新郎新婦の2人がお願いしたい方にお願いすれば大丈夫です。
フォトウェディング
最近のコロナの影響もあり、フォトウェディングという形をとる方も増えていると思います。
前撮りと正直違いはありませんが、和装の着物を着たり、ウェディングドレス・タキシードを着て写真を残すことがフォトウェディング になります。
今は色々な業者が会食付きプランなどを出していたりするので、2人だけもしくは親族だけという少人数での会食を込みで考えても良いですね。
最大の利点としては、コストが挙式を挙げるよりもだいぶ抑えられるという点だと思います。衣装、ヘアメイク、カメラマンのコストさえあればフォトウェディング は成立します。
またコロナの影響でフォトウェディングが増えているのは、ソーシャルディスタンスが確保しやすく密になりづらいという点から、コロナの中でも比較的対策しやすいスタイルになっているからです。
結婚式で本質を忘れないこと
色々な形式の結婚式のスタイルがあって、どれも正解ですので、自分たちに合っているもので進めていってもらえればと思います。
ただ、結婚式の本質を忘れないようにだけ気をつけてください。
新郎新婦はご親族やゲストの方に結婚したという「報告」をするということが本質ですが、その「報告」はただ結婚しました!と報告するだけの意味ではなく、来てくれた感謝や今までの感謝など、みなさんに対して自分たちの気持ちを伝えるという意味も含まれていると思います。
そういった気持ちを結婚式では演出や料理などプログラムに落とし込んで伝えていきます。
来てくれているご親族やゲストに対して
もちろん主役は新郎新婦の2人ですので、2人がやりたいことを詰め込んで問題ありません。ただ、来てくれているゲストや今まで育てて見守ってくれたご親族の方々への感謝を忘れないように気をつけていきましょう。
新郎新婦は披露宴ではホストとして、来てくださる方々をお迎えしておもてなしする立場です。自分たちが楽しければ良いという内容にならないように、ゲストの方達のことを考えながらプログラムを組んでいきましょう。
例えばですが、ウェディング関連の掲示板にたまに、料理やドリンクは基本のリーズナブルなコース、自分たちの演出や衣装には凝っていて、自己満な結婚式に感じたという書き込みもあったりします。
本当にそれがあったかどうかはわかりませんが、実際に起こりうる内容だと思います。
自分たちのやりたい演出などを優先させるがあまり、来てくださる方々のことを置き去りにするような内容にすることだけはやめましょう。
新郎は新婦に、新婦は新郎に
結婚したことをみなさんの前で確認する場でもある結婚式。
ただのパートナーであった関係から家族としての関係に変わったことで、変わっていくこともありますが、変わらないこともあります。
お互いのことを考えて、思い合うという部分だけは、関わり合う形が変わったとしても変わってはいけない部分ですし、変えてはいけない部分です。
結婚式という大きなイベントを通して、今までの感謝とこれからの気持ちをお互い伝えて、2人らしい家庭を築いていってもらえたらと思います。
結婚式について迷っている人へ
結婚式を挙げるかどうか悩んでいる方や、自分たちの結婚式をどういう結婚式にしようか迷っている方、結婚式の本質的な役割について一度考えてから自分たちに合わせて考えてみてはいかがでしょうか?
フォトウェディングや人前式という形もあり、結婚式に求めるものがそのチャペルじゃないとダメ!などという「場所」の問題だけでなければ選択肢はかなり広がります。
また、コストの面でもフォトウェディング+会食などであれば比較的抑えやすくなります。
自分たちの感謝や結婚したという報告が出来る場所(したい場所)で考えてみると、今まで思わなかった選択肢も出てくるので、どういう報告をしたいのか、どう感謝を伝えたいのかなど考えてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
結婚式の本質として「確認する」「伝える」「お祝いする」という3つの点があると説明しました。
自分たちの結婚式をどうしていくかを考えていく場合、色々な優先順位があると思います。会場の立地なのか装飾なのか、雰囲気なのか、それとも料理なのか。色々な理由で結婚式のする場所やプログラムを考えていくと思います。
その根底にお伝えした3つの点を当てはめてみて、優先順位を考え直すと思ったよりもシンプルにやりたいことが見えてきます。
誰よりも目立ちたいという気持ちではなく、感謝を伝えたい、結婚のお祝いを受けておもてなしをしたいと考える方がほとんどだと思います。
結婚式に携わる業者としても、この3点の本質の部分をよく理解してからお客様と話をする必要があります。ただ目立つからこっちの方が良い!という提案ではなく、2人の気持ちをどうしたら伝えていけるのか、2人にどうしたらゲストの気持ちが伝わるのか、そういった部分を考えた上で提案や相談に応える必要があります。
写真に関しても、2人の気持ちをどう表現できるのか。
ただ映えるだけという理由ではなく、きちんと2人の裏にある気持ちや行動を写真を通して表現していきたいと思っています。